福岡県済生会二日市病院

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ロボットと歩む未来~daVinci system 導入~

済生会二日市病院では2023年2月から、結腸がんのダ・ヴィンチ手術を導入し、2023年11月からは直腸がんまで手術症例を拡大しました。
ロボット支援下手術(ダ・ヴィンチ手術)の執刀は、関連学会の指針を遵守し、規定で定められたロボット手術術者認定証を有し、当院で定めた術者基準を満たした者が行います。
さらに、看護師、医療工学技士などのコメディカルスタッフも施設見学などの研修を行い、チームとして直腸癌のダ・ヴィンチ手術も導入予定です。

「ダ・ヴィンチ(Xi)システム」は「サージョンコンソール」、「ペイシェントカート」、「ビジョンカート」で構成されます

サージョンコンソール

医師は「サージョンコンソール」とよばれる操縦席に座り、高解像度3次元立体画像を見ながら、「ダ・ヴィンチ(Xi)」を操作します。画像が3次元化されており、繊細な画像を見ながら、より正確かつ安全に手術を行うことが可能になりました。

ペイシェントカート

患者さんの腹部にポートを留置し、ペイシェントカートとドッキングします。ペイシェントカートの鉗子は多関節機能があり、腹腔鏡下手術では不可能だった「手」のような動きを再現できます。ダ・ヴィンチは手術を支援するロボットであり、手術操作は医師が行います。ロボットが自動的自律的に手術を行うわけではありません。

ビジョンカート

「ビジョンカート」のモニターに手術中の画像が映し出され、手術スタッフも同じ画像が共有されます。電気メスなどのエネルギーデバイスも搭載されています。
上記の器具を用いてダ・ヴィンチ手術を行っています。手術には文字通りヒトの手が必要不可欠です。治療を施し病巣を取り除く際に、止むを得ないことですが患者さんの体には傷が付きます。われわれ外科医は、その傷を出来るだけ小さく出来るだけダメージを小さくしたいと考えています。人への優しさを追求した時、ロボットなどの先端技術がヒトの手と同じ、もしくはそれ以上に優しいのであれば利用しない手はないと考えています。

済生会の、済の文字は「すくう」、生の文字は「いのち」という意味がありますが、ダ・ヴィンチ手術などの外科的治療を通して、この地域の患者様の「生(いのち)」を「済(すくう)」医療を提供したいと考えています。

結腸がんでのロボット手術を希望される方は是非ご相談下さい。また、将来的にはロボット手術の対応症例を増やしていく予定で進めております。今後とも済生会二日市病院をよろしくお願い致します。